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価値デザインの時代到来!

「成長戦略」(政府基本方針)・「知的財産推進計画2019」が決議されました!

みなさん、こんにちは、理事の岡田明穂 in Osakaです。

みなさんにお知らせです。6月21日、政府の基本方針である「成長戦略」が閣議決定・本部決定され、このメルマガでもご紹介していた「経営デザインシート」に関する各種施策が盛り込まれ(成長戦略フォローアップにおいて)、各省庁連携のもと、普及啓発が促進されることとなりました。また、同日「知的財産推進計画2019」も決議され、より具体的な施策が工程表と共に明示されました(詳細は、下記にてご確認ください)。

●成長戦略 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/portal/
●知的財産推進計画 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/

 「それがどうした、我々とどう関係があるの?」ですって?大ありです!

 経営デザインシートは、ビジネスモデルキャンバスとの親和性が極めて高く、本年4月公表された「経営デザインシート・テキスト」でも、「ヒシネスモテルを考えるためのツール、ビジネスモデルをより詳細化する際に活用」として、ビジネスモデルキャンバスが記載されています。
 その経営デザインシートが、政府の基本方針の一環として、各省庁連携のもと普及啓発が促進されるということは、私たちビジネスモデルキャンバスのプロの使い手にとっても、より社会に貢献することができる機会を提供してくれる環境要因と捉えていいでしょう。

 参考までに、「知的財産推進計画2019」工程表には、例えば下記のような施策が示されています(他にもありますが、その一部を抜粋)。
●事業承継関連のセミナー等で、経営デザインシートの周知・広報を図る
●金融機関における事業性評価の取組において、経営デザインシートの活用を促す
●中小企業支援機関が、経営デザインシートの考え方について普及啓発を行う。また、ビジネスデザインが可能な人材と中小企業とのマッチングのための取組を進める   (以上、担当は経済産業省)

 まさか、ここまで踏み込んだ内容となるとは、思ってもいませんでした。私の予想を、はるかに上回るものとなりました。

施策文の中に「ビジネスデザインが可能な人材」(以下、ビジネスデザイン人材)という表現があります。どうやらこのビジネスデザイン人材が、普及のカギを握っており、その活躍フィールドが拡大する可能性が高いと考えることができそうです。
具体的には一体どういう人材なのでしょうか?それについては、さすがに明記はありませんでしたが、同計画には、昨年示された新たなビジョン「価値デザイン社会」を実現するために必要な人材像のヒントは示されおり、参考にできそうです(下記2枚画像)。


 これらからすると、あくまでも私の見解ベースではありますが、少なくとも下記2点を充している人材であることが求められていると考えられます。

1.デザイン思考に則した思考・行動パラダイムを有すること
2.「価値デザインサイクル」をまわすために十分なスキルを有すること

 この「価値デザインサイクル」(上記画像内にある提供価値−ビジネスモデル−資源のトライアングル)を、よーくご覧ください。これって、私たちが日々腕を磨いている、ビジネスモデル・デザインのプロセスそのものではないですか?
そして、そのビジネスモデル・デザインは、デザイン思考とも密接な関係があることは周知の事実。そうです、私たちが、より力を発揮すべき時代が到来したのです!

 BMIA地域ビジネス分科会では、昨年より内閣府知的財産推進事務局とも情報を共有しつつ、経営デザインシート、ビジネスモデルキャンバス双方の長所を融合したプログラムを開発、3月19日にはプロトタイプ版を活用してのワークショップを大阪にて開催しました。

その後、メンバーのもとには具体的案件も入りはじめていたこと、今般の決議によりその動きは加速するであろうこと、何より、我々こそが力を尽くして「価値デザイン社会」の実現に貢献すべきとの思いから、

6月30日(大阪)と7月2日(東京)、
●経営デザインシート×ビジネスモデルキャンバスで、わが社の未来をデザインするワークショップ−を学ぶワークショップ

を、希望するBMIA認定コンサルタント、ならびに分科会メンバーを対象に実施、全国各地で、「わが社の未来を構想する」動きを広めるべく具体的活動を開始しました。


 

 
今後も進捗状況をはかりつつ、様々な取組を展開していきたいと考えています。どうぞ、ご期待ください。

 なお、そのプログラムの具体的内容(なぜ、経営デザインシートとビジネスモデルキャンバスを連結させると高い効果が見込めるのか、その具体的方法等)については、また別の機会に。

PS.「知的財産推進計画2019」は、経営デザインシートに関する部分以外にも、非常に興味深い施策が数多く盛り込まれた“骨太”なものとなっています。一度、お目を通されることをおススメします。

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