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オンライン読書会「無敵の会社の作り方」を学び合う〜原著者Zoomウェビナー付き

国内でシリーズ累計16万部!新規事業や起業家のバイブルとなった「ビジネスモデル・ジェネレーション」が世に出て10年、2020年3月刊行「The Invincible Company」の日本語版が出版となりました。

原著者がシニアアドバイザー故に、直接打診の上ご快諾を得て、国内初の出版記念イベントを実施しました。

50名近くのBMIA会員さんが、非同期のオンライン読書会、そしてZoomでの対話とスペシャルウェビナーにご参加いただき大盛況。

【無敵の会社とは・・・】既存のビジネスモデルを改善し次のステージへとシフトし続け、同時に、新たなビジネスモデルも常に模索・試行錯誤するのが「無敵」の会社。

本書では、ビジネスモデルキャンバスを用いた豊富な事例と、それらから導き出された39ものビジネスモデル・パターンが解説されています。

さらに、探索とシフトを並列で実行するためのポートフォリオ・マネジメントや、イノベーションを起こし続ける組織風土(カルチャー)の具体的なデザインにも言及されています。

BMCやVPCといったツールを、組織構築や戦略デザインに活かすためのヒントが満載です。

とは言え、孤軍奮闘になってしまいがちなビジネスパーソンが、保守的で動きの鈍い組織の中で、自社を「無敵の会社」に近づけるために必要なこととは?

異業種、多分野の同じ悩みを抱えるイノベーター同士が、本書を用いて知恵と経験を重ね合わせることで、具体的な一歩を皆で踏み出すことが、今回のイベントの目的です。

【アフターコロナの状況を好機と捉えて】これまでに何度か実施して好評、かつ地域を問わず多くの方にご参加いただけた「事前の100%オンライン非同期読書会」と、Zoomによる対話&「原著者直伝ミニWebinar」というハイブリッド型を迷わず選択。

非同期、つまり同じ時間に集まること無く、1日たった5分程度の個人作業を実施し、結果をGoogleスプレッドシートで共有しながら進めていきました。

Step 1(Day1) 目的を共有…なぜ本書に興味を持ったのか?
・待望の日本語化で、学び直したい方が多く、またYvesさんのファンという方も何人もいらっしゃいますね。

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Step 2(Day2) 問いを立てる…著者にどんな問いかけをすれば、目的が達成できるか?
・上位に来たものは、やはり組織風土の変革や、リーダーシップに関する質問でした。

Step 3(Day3) 個人探索…答えにくい質問が多いかと思いきや、意外と書籍にドンピシャの回答を発見した方が多く、皆さんの日々の実践や知恵が活かせる内容もありました。
中でも、非常に具体的なノウハウが幾つも発見されました。例えば・・・

・「イノベーション・ジャーニーに関する5つの迷信」(p.17)
・投資した資金をいくらかでも上回るリターンを得ようとすれば、少なくとも4件のプロジェクトに投資する。統計からは、1~5倍のリターンが予想され、5~10倍のリターンを生むのは、100件のうちわずか6件ということが分かっている(p.56)
・組織デザインでは、新規事業の予算、アントレプレナー育成に責任をもつ「チーフ・アントレプレナー」や既存事業と新規事業の橋渡しをする「チーフ・インターナルアンバサダー」が本書籍でのユニークな示唆、提案である。

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【無敵の会社をつくる3つのポイント】イベント当日は、「あなたの組織を無敵にするための3つのポイント」を10のチームに分かれて対話して頂きました。

既にオンライン読書会で探索・入力して頂いたGoogleスプレッドシートの知見を皆で共有し、本書の内容を広く把握できました。

特に、本書で初めて公開された3つの概念・ツールの重要性は、どのチームにおいても対話のキーワードとなっていました。
・Corporate Identity…目標とする会社像を定義する
・Portfolio Map…現在像と理想像を把握し管理する
・Culture Map…カルチャーの転換を促進する

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【原著者の声で、直接学ぶ】50名の叡智が結集されたところで、お待ちかねのYves Pigneur教授の登場です。

さらに、なんと!サプライズでAlexander Osterwalder博士まで突然登場!BMC開発者が二人揃ってのスペシャルトークが繰り広げられました。

毎度のことながら、聴衆をぐいぐい引き込むお二人の掛け合いと、ビジュアル満載のプレゼンテーション。

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通訳を挟む余地が無かったのですが、事前の読書会と深い対話のおかげで、皆さんの理解度に支障をきたす事なく、予定の時間を大幅に超えての40分間トークがあっという間に終了しました。

【振り返り】多くの方の「最初の一歩」宣言が入力されました。

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特に目立ったのは「失敗を恐れない」「小さくテスト」「エビデンスを蓄積」「成功体験を捨てる覚悟」「数多くの試行錯誤」といった、まさに行動指針や行動原則でした。

そして、本書を片手に自分のチーム・組織内で具体的な行動を起こし始めている皆さんからの進捗報告が楽しみです。
(山本伸)

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